<声明>「日韓合意」に基づく「10億円拠出」に断固反対する


<声明>「日韓合意」に基づく「10億円拠出」に断固反対する

平成28年8月5日
慰安婦の真実国民運動
代表 加瀬英明

(1)7月26日の各社報道によると、日本政府が、韓国政府によって設立される元慰安婦を支援する財団に対し、8月中にも10億円を拠出する方針を固めたという。これは、昨年12月28日に突如として発表された「日韓合意」に基づいて行われるとされている。慰安婦問題の真実を国連活動などを通じて国内外に発信を行ってきた我々「慰安婦の真実国民運動」は、この方針に対して断固として反対の意を表明し、拠出金を取りやめることを強く要求する。
(2)そもそも「日韓合意」は「軍の関与」によって「女性の尊厳を傷つけた問題」であるとの表現によって、「慰安婦=性奴隷」説まで吹聴している世界のメディアに絶好の口実を与えるものであった。日本政府は本来ならば合意直後にも、その種の誤解を否定する発信を大々的にすべきであった。しかし、日本政府は国内、また国連においても限られた条件の中でしかそれを行ってこなかった。その結果、7カ月が過ぎた現在、世界に広がった誤った認識はむしろ定着しつつある。「日韓合意」以前からアメリカ、カナダ、オーストラリアなどで日系住民、特に低学年の子供が嫌がらせに遭っていたが、合意後さらに酷くなったといわれている。まさに我々が憂慮した事態が進行している。
(3)「日韓合意」に関連して1月26日に「慰安婦の真実国民運動」が外務省に提出した要望書では、日本政府による対外的な情報発信など9つの行動を求めている。その第8項目は、この度報道された「拠出金」に関するもので、「韓国・ソウル日本大使館前に設置された慰安婦像の撤去を確認するまで1円たりとも執行しないこと」を求めた。また、8月2日に行われた自民党外交部会などの合同会議でも稲田政調会長を筆頭に多くの議員から、現状での拠出に懸念や慎重論が相次いで出されている。
(4)日韓合意には「韓国側が像の撤去に努力をする」とある。そもそもこの像の存在自体がウィーン条約における「公館の安寧妨害」・「公館の威厳の侵害」に違反しており、韓国政府は国の威信を掛けてその撤去を行うべきものである。それに加え、日韓合意を誠実に履行する意思さえあれば実行可能なはずだが、半年以上たった今でも行われない。それどころか、世界中に慰安婦像の設置の動きがさらに増している現実がある。
このように韓国側が国際法を無視し、合意についても誠実に「努力」して履行されているとは到底思えない状況下の中で、この度の突然の日本政府による「10億円の拠出」の話が出てきたのであり、我々としては驚きと怒りを禁じえない。
(5)政府周辺やマスコミ、保守系支援者などからは、「日本が10億さえ渡してしまえば、韓国は履行せざるを得なくなる」「できなければ韓国が国際社会から非難を浴びる」といった理由から今回の動きに肯定的な声も聞こえるが、これは楽観的すぎる。これまでの韓国側の動きをみる限り、拠出がされたとして本気で撤去に動くとはとうてい思えない。日本国民の血税から10億をとられて、残るものは何もない。いや、残るのは「日本が12月の謝罪に続き、とうとう『賠償金』まで支払った」というこれまた誤った世界へのメッセージだろう。
日本はこれまで何度もこの手口で騙されてきた。それを一体いつまで繰り返すのか。
(6)国民に誇りなくして、国の繁栄はない。日本政府および外務省には、日本国民の生命、財産だけでなく「誇り」を守る役目があることをどうか認識していただきたい。そして今回の10億円拠出についての方針は見直し、慰安婦問題に関連する真実を世界に向けて発信する取り組みを行うことをここに再度、強く要望するものである。

以上